
若いころは外国に憧れ海外の小説を読んだ。
しかし歳をとるとともに、傲岸にも虚構の小説はしょせん絵空事と、小説から遠ざかった。
ある時、大地の子をTVで見て、原作を読むと凄い。
白い巨塔、二つの祖国、不毛地帯、沈まぬ太陽、運命の人、女系家族など一気に読んだ。
そんな話をしたら知人から新刊のムッシュ・クラタをプレゼントされた。
緊張感のある会話、大きな問題をはらみながら展開するストーリー。
凄い作家だ。並みの力量ではない。
そんなこんなで山崎さんに関心をもった。
彼女の書斎の写真を眺め、この庭に向かい作品を書いていたんだと想像したり、
取材に裏打ちされた膨大な工程表を目にしたりもした。
秘書として50年以上も山崎さんに仕えた野上孝子さんの
「山崎豊子先生の素顔」を見つけて興味深く読んだ。
取材を通して得た多くの魅力的な人々との出会い。
膨大な資金と労力と、時間を使う取材。
創作の原動力となったのは、戦争への怒り、2度と起こしてはならぬという思い。
そして強い正義感と、理不尽な立場を余儀なくされている人々への積極的な支援。
家族との葛藤は極力省略され、山崎さんの飾らぬ素顔が書かれている。
面白かった。山崎さんの唯一の贅沢はおしゃれをすることだそうな。 |
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